今回は、終活の一つのテーマである「遺品整理」についてお話ししたいと思います。
遺品整理とは、亡くなった人の残した物や書類などを整理することです。
遺品整理は、故人の思い出や感謝の気持ちを伝える大切な作業ですが、同時に大変な作業でもあります。
そんな遺品整理を、終活を通して自分でおこなう場合は、どのような手順や注意点があるのでしょうか?
自分で遺品整理をする際のポイントをご紹介します。
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生前の遺品整理をするタイミング
まず、遺品整理をするタイミングについてですが、これには決まったルールはありません。
ただ、故人の葬儀や法事が終わってからおこなう場合は、相続の関係上3カ月以内におこなうことをおすすめします。
というのも、負の遺産がある場合の相続放棄は3カ月以内におこなう必要があるからです。
そういう心配がない場合は、ゆっくりと時間をかけておこなう方もいれば、早めに片付けてしまいたいという方もいるでしょう。
自分や家族の気持ちに合わせて、無理のないペースで進めることが大切です。
ただし、故人が借りていた物件や施設に住んでいた場合は、契約期間や退去期限などに注意してください。
また、故人が残した借金や税金などの支払いも早めに確認しておく必要があります。
生前に遺品整理をすることは終活の「生前整理」になり、特に期限は設けられていません。
自分の身辺整理になるのですから、ご自身のペースで進められます。
今は「残す」と判断した場合でも、数か月後や数年後にはもしかしたら状況や心境が変わっている可能性もあります。
都度見直しながら生前整理をおこなうことで、心境に沿った生前整理を実現できます。
また、生前整理に遅い早いは関係ありません。
終活を考えるタイミングは人によってそれぞれで、30代から終活を考える方もいます。
詳しくは、下記記事もあわせてご確認ください。
終活で生前整理をする方法
次に、終活で生前整理をする方法についてですが、基本的には以下の3つのステップに分けられます。
- 整理する物を分類する
- 保管・処分・寄付・譲渡などの方法を決める
- 実際に行動する
それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。
1. 整理する物を分類する
まずは、断捨離の要領で今ある物を大まかに分類します。
分類の方法は人それぞれですが、一例として以下のようなカテゴリーがあります。
- 衣類・アクセサリー・化粧品など
- 書籍・雑誌・CD・DVDなど
- 家具・家電・食器・調理器具など
- 趣味・コレクション・思い出の品など
- 金銭・貴金属・貴重品など
- 書類・契約書・領収書・証明書など
このときに大事なのがご自身の思いはもちろんのこと、残されるであろう人たちのことを考え、必要な物や大切な物だけを残すように心がけましょう。
また、捨てる物や売る物も決めておくことで、後々の作業がスムーズに進みます。
終活で生前整理をする場合は、一度で決めきれなくてもいくらでも見直すタイミングがあります。
大掃除のタイミングに生前整理をおこなう、などマイルールを設けて、定期的にその時々の心情に合わせて生前整理をおこなうのも一つの手です。
2. 保管・処分・寄付・譲渡などの方法を決める
次に、生前整理で分類した物に対して、どのように処理するかを決めます。
保管する物は、自分や家族が使うかどうか、収納スペースはあるかどうかなどを考えて決めましょう。
処分する物は、不燃物・可燃物・粗大ゴミなどに分けて、自治体のルールに従って出しましょう。
寄付する物は、趣味や志向に合わせて適切な団体や施設に連絡してみましょう。
譲渡する物は、友人や親戚などに声をかけてみましょう。
売る物は、リサイクルショップやオークションサイトなどを利用してみましょう。
このときにもっとも気を付けなければいけないのが、譲渡する場合です。
不平不満が出ないように、家族の意見も聞きながらできるだけ平等に分配するようにしましょう。
また、金銭や貴金属などの貴重品は、相続税や贈与税などの税務上の問題もあるので、専門家に相談することをおすすめします。
3. 実際に行動する
最後に、生前整理で何をどうするかが決まったら実行していきましょう。
もし、近くに友人やご家族が住んでいる方は協力を求めて一緒におこないましょう。
はじめは戸惑うかもしれませんが、思いや考えを伝えるいい機会になります。
また、生前整理のプロとして遺品整理業者や相続コンサルタントなどのプロに依頼することもできます。
プロに依頼する場合は、料金やサービス内容などを事前に確認しておきましょう。
終活で生前整理を進めると、別れの時が身近に感じてしまいしんみりしてしまうかもしれません。
しかし、ネガティブになる必要はありません。
生前整理をすることで、残される人たちへの負担が減るのはもちろんですが、生前整理を通して何が大事で、誰を大切にしていけばいいかが明確になります。
また、不用品を売ることで資金面に余裕ができればライフプランの見直しも可能になります。
今あるものも大切ですが、生前整理を実行することで見えてくるものがありますので、残りの人生を密に濃いものにしていきましょう。
まとめ
今回は、生前の遺品整理をテーマにした記事を書いてみました。
遺品整理は、終活の一つのテーマですが、自分自身のためにもおこなうものです。
自分が亡くなった後に残される物や書類を整理しておくことで、残される人の負担を減らすことができます。
また、自分が本当に必要な物や大切な物を見つめ直すことで、自分らしく生きることができます。
この記事が、終活をスタートしたい方やご家族の方の参考になれば幸いです。
終活は決して悲しいことではありません。
自分らしく生きるためにも、残される人のためにも、後悔しないように準備しましょう。
一緒に楽しく終活しませんか?
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