財産目録の作成は、相続の準備における最も基本的かつ不可欠な作業です。
このリストが正確であるかどうかが、相続税の申告や遺産分割協議の円滑さを決定づけます。
財産の全体像を把握し、「争族」の発生を未然に防ぐことが最大の目的となります。
そこで今回は、財産目録に「載せるべき」資産と負債のリスト、「隠れた財産」を見つけるための情報収集術、そして財産目録を争族対策として活用する方法をご紹介します。
【基本構成】財産目録に「載せるべき」資産と負債のリスト
財産目録の【基本構成】は、「プラスの財産」と「マイナスの財産」を漏れなく記載し、評価額を併記することが重要です。
プラスの財産の網羅
一つ目は「プラスの財産」の網羅です。現金、預貯金(銀行名、支店名、口座番号)、株式・投資信託などの有価証券、不動産(所在地、評価額)、生命保険、退職金など、価値のある資産を漏れなく記載することが重要です。
マイナスの財産(負債)も明確に
二つ目は「マイナスの財産(負債)」も明確に記載することです。住宅ローン、借入金、未払金、連帯保証債務など、負債についても明確に記載しましょう。これにより、遺族が借金の存在を知らずに相続するリスクを防ぐことができます。
評価額の記載
三つ目は「評価額」の記載です。預貯金は残高を、不動産は固定資産税評価額などを参考に、おおよその評価額を併記することで、遺産分割の目安とするよう推奨いたします。
【作成のコツ】「隠れた財産」を見つけるための情報収集術
財産目録を正確に【作成するコツ】は、「隠れた財産」を見つけるための情報収集術を駆使することにあります。
通帳・証券から手がかりを探る
一つ目の情報収集術は「通帳・証券」から手がかりを探ることです。過去数年分の通帳の履歴や、郵便物(金融機関からの書類)を確認し、存在を忘れがちな休眠口座や、取引のある証券会社を特定するようにしましょう。
デジタル遺産の整理
二つ目の情報収集術は「デジタル遺産」の整理でございます。ネット銀行の口座、FXや仮想通貨、有料のサブスクリプションサービスなど、デジタル化された財産や契約情報を、IDとパスワードとともに記録し、エンディングノートと連携させるのが有効です。
不動産の特定と境界確認
三つ目の情報収集術は「不動産」の特定と境界確認です。登記簿謄本や固定資産税の納税通知書で、所有する土地建物を全て特定します。特に地方の利用していない土地の記載漏れを防ぐことが大切です。
財産目録を「争族対策」として活用するための方法
財産目録は、相続トラブルを回避し、「争族対策」として活用するための強力なツールとなります。
家族の合意形成の土台にする
一つ目の活用法は「家族の合意形成」の土台にすることです。作成した目録を基に、家族全員で遺産分割のシミュレーションを行い、公平な分配案について話し合う場を設けるようにしましょう。
遺言書の確実性を高める
二つ目の活用法は「遺言書」の確実性を高めることです。財産目録を遺言書に添付することで、どの財産を指しているのかが明確になり、遺言の執行がスムーズになるというメリットがあります。
まとめ
財産目録には、預貯金、株式、不動産といった「プラスの財産」と、住宅ローンや借入金といった負債を漏れなく記載し、不動産は固定資産税評価額を参考に評価額を併記すべきです。
過去数年分の通帳履歴から休眠口座や証券会社を特定し、ネット銀行の口座、FXや仮想通貨といったデジタル遺産をIDとパスワードとともに記録することが「隠れた財産」を見つけるための情報収集術です。
作成した目録を基に家族全員で遺産分割のシミュレーションを行い、遺言書に添付することで遺言の執行がスムーズになります。




